FreeBSD Tips

OpenNTPDを利用した時刻サーバ構築

システム管理、ドキュメント管理などの初歩的な確認事項として、ファイルのタイムスタンプ比較は有効です。システムの時刻合わせ機能として、最近ではインターネット時刻を利用する機会が増えてきました。ネットワーク内にサーバ、端末が増加するとインターネット時刻問い合わせトラフィックが増加してきます。ネットワーク内部に時刻合わせサーバを作り、外部との時刻合わせトラフィックを減らすことができます。

時刻合わせ(network time protocol:NTP)サーバとは?


インターネット上にいくつか存在する時刻合わせサーバとの通信を行い、コンピュータが保持する時刻を正確に合わせるための通信手段並びにサーバをさしま す。時刻合わせサーバが保持する時刻と、サーバまでの通信時間を考慮し、より正確な時間を設定する通信手段が提供されています。NTPサーバとの同期を行 うことで各ネットワーク機器の時刻が常に正常に保持押されるようになります。

OpenNTPDサーバのインストール


FreeBSDシステムでのOpenNTPDサーバインストールはportsコレクションを利用することで簡単に行うことができます。Portsファイル は、/usr/ports/net/openntpdにあります。
# cd /usr/ports/net/openntpd
# make install
以上により、OpenNTPDのインストールは完了します。

ntpd.confの設定


次に、時刻合わせサーバの設定ファイルを記述します。 ファイルは、/usr/local/etc/ntpd.confにあります。設定箇所は以下の赤文字箇所で す。
# $OpenBSD: ntpd.conf,v 1.7 2004/07/20 17:38:35 henning Exp $
# sample ntpd configuration file, see ntpd.conf(5)
# Addresses to listen on (ntpd does not listen by default)
#listen on *
#listen on 127.0.0.1
#listen on ::1
listen on 61.194.85.114
# sync to a single server
#server ntp.example.org
# use a random selection of 8 public stratum 2 servers
# see http://twiki.ntp.org/bin/view/Servers/NTPPoolServers
#servers pool.ntp.org
servers ntp.nict.jp
listen on 行ではntpサーバが時刻同期を受け付けるネットワークアドレス(IPアドレス)を記載します。
servers 行では、時刻合わせサーバが同期する親サーバを指定します。標準ではpool.ntp.orgになっていますが、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)NTPサーバを提供して いますのでそちらを利用するように接ってい変更しました。

OpenNTPD起動設定


FreeBSDシステムでOpenNTPDが起動するためには/etc/rc.conf内容に以下を追記します。
# ntpd
openntpd_enable="YES"
手動でOpenNTPDを起動するためには、以下コマンドを発行します。
# /usr/local/etc/rc.d/openntpd start

動作確認


Windows端末などから該当サーバへの時刻同期設定を行った場合に次のエラーが発生することがあります。
****.****.****.**** と同期中にエラーが発生しました。タイム サンプルは拒否されました。 ピアが同期をとれていないか、更新間隔が長すぎます。
これは、NTPDが親サーバとの時刻同期を完了していないことが原因で発生します。しばらく(30分程度)して、NTPDが完全同期したのちに改めて時刻 同期してみてください。